尾針得介 の OQM-12

春・駿河の山路と海の幸ドライブ80km

開催期間: 2月15日から5月5日。 解答提出〆切:5月12日必着。

有料です(1チーム、2000円)


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コース全体図

 2003年はOQMをシリーズ戦としてチャンピオンシップを争い、そして楽しんでください。いつも応援してくださる、埼玉スバル自動車さん、キャロッセさんに加え、今年はDRの常連の川口浩さんが社長を務める(株)ネクストさんに2003シリーズスポンサーとなっていただき、私としても参加者の皆さんの為にも大変ありがたいことだと感謝の気持ちでいっぱいです。さて今回は駿河路の東海道の宿場をメインにと考えていたのですが、思わぬことでコースを変更せざるを得なくなってしまったところがあり少々残念です。今回のアシストはPDccの矢木雅人くん(右上写真右)とOQMやクイジーラリーに「川口ファミリー」のチーム名でいつも参加してくれている千葉の川口浩さん(右上写真左)の二人。車は川口さんのレガシィ。OQMシリーズ戦のスポンサーを買って出てくれた川口さんは各地で年間40コースほど開催されているドライブラリーに参加して、矢木君と上位を争っている熱狂的なQMフリークなのです。そのきっかけはPDQMで矢木くんに出会ったから… だそうです。この二人が昨年のML−DRCの1位と2位なのです。この二人と旅をする私は二人がすべて確実に仕事をこなしてくれるので、助さん格さんをお供にした水戸の黄門さまのような気分でした。     

 スタートは判りやすいJR清水駅前にする。2図の交差点名の袖師を見て思い出した。昔の東海道線の駅で海水浴シーズンだけの臨時駅があったのが袖師だったと。私の田舎が藤枝で東海道線によく乗って、マッチ箱のような容器に入ったアイスクリンが美味しかったのなどを突如思い出した。閑話休題。富士宮へはつながってはいない清水富士宮線という不思議な県道を上っていくと巨大なコンクリート柱の群れの中に入る。第2東名のインターチェンジの工事現場である。果たして完成して利用する機会があるのだろうかということはさておき、Q1を作ったが、工事作業はどうなっているのだろうか心配だった。後日、川口さんが違う車で走ったが、補正すると試走車と同じところにピタリときた。そして工事は日曜日は休みだが、3月末までの工期の為め土曜日も8時から車が動くという。7時に清水駅をスタートすれば8時前に通過出来る。もし遅くなってもQ1の場所は道幅があるのでダンプが通っても大丈夫とのことである。Q2は誰が考えたか判りますね。
 鮎釣りで有名な興津川に素朴な釣り橋があった。観光地にあるネットに囲まれた安全な釣り橋は面白くもおかしくもない。それに有料なのに渡る人の気がしれない。さて、この釣り橋はよく揺れる。絶対に安全とは言えない。川面までの高度差はさほどではないが、実によく揺れる。歩調が合わないと立っていられずしゃがみ込んでしまう。助さん格さんの二人は青い顔しながら任務を遂行していた。私はもちろん土手から双眼鏡で確認していた。皆さんも双眼鏡を持参することをお勧めします。
 薩捶峠(捶という字は本当は土へん)は東海道の難所といわれた場所で日本武尊が通ったという古代の道はさておいて、明暦元年(1655年)に朝鮮通信使のために中道と呼ばれる薩捶峠を開いた。それまでは断崖の下を打ち寄せる波の合間を縫って通った、親不知子知らずといわれた道で下道いう。朝鮮通信使は総勢約400人の大行列で、寛永13年(1636年)から文化8年(1811年)の9回とそれ以前の回答兼刷還使の3回を入れて12回あったとされている。その痕跡は東海道の至る所に残されているという。下道は安政の大地震で海岸が隆起して陸地となり、そこを現在は東海道本線、東名自動車道、国道1号線と日本の主要な大動脈がまとまって通っている。さて薩捶峠の道は狭いので心配していたが、ところどころ広くなっていて一安心。上り坂の頂上が三角形の頂点のような構造になっていて、初めての川口さんは前へ飛ぶ感じがして、かなり驚いたらしい。参加者は注意してほしいとのことです。小さな駐車場にとめて展望台に行く、この道が中道でハイキングコースになっている。付近には三脚にカメラを付けて富士山の雲の状態が変わるシャッターチャンスをまっている人達がいた。昔は人の姿なぞ見なかったのにと思う。ハイカーもかなりいるので下りも慎重に走る。下ったところを右に行くのが下道です。正面の店が望嶽亭で維新前夜、官軍の江戸攻撃を阻止する為に府中まで来ていた西郷隆盛に会いにきた山岡鉄舟が薩捶峠で官軍に追われて望嶽亭に逃げ込み、座敷の地下から舟で清水に逃れ、清水の次郎長に助けられて西郷隆盛と会見することができたという。寄ってみたい店だが駐車スペースが無いのでパスするが、この倉沢地区は往時の東海道の雰囲気をよく残している。由比地すべり管理センターという施設がある。由比は地すべりを起こしやすい地層で5年に一度は大きな災害を起こしているという。しかも、大動脈の東海道を不通にするのだから、地方の災害にとどまらず、その被害は全国に影響するのであった。そのニュースを聞かなくなったと思ったら、素晴らしい防災工事が行われていたのだ。ぜひ見学してもらいたいと思います。もちろんクイズがあります。さて誰の作でしょう。というクイズにもなるかな。
 由比宿は五十三宿の内でも三本の指にはいる小さな宿場であるが昔の趣が残っている。本陣は由比本陣公園となった整備されている。向いに正雪紺屋と染め抜いた暖簾がかかる染物屋だった店がある。由比正雪の生家といわれているが、最近は違うのではという説が有力になっている。そして由比といえばサクラエビに尽きる。駿河湾の特産品サクラエビの干した物はどこでも入手できるが、生のサクラエビのかき揚げは地元で無ければたべられない。干しサクラエビのかき揚げとは全く別物なのでぜひご賞味あれ、と思います。大丸山に等高線に沿って走る海の見える林道がある。そこへ上る道が結構急で途中荒れている場所があるので間違えたかなと思ってしまう。春を思わせる陽光にきらめく駿河湾と美保の松原と思われる場所が望めた。
 金丸山広場はバーベキュー設備の整った芝生の大きな広場である。近くにこのよう場所があるこの辺りの人々がうらやましい気がする。さて、問題はこの先にあった。3万分の一の地図に比較的太く描かれている道で岩淵宿へ下っていった。とても急激な下りでガードレールのない狭い左コーナーなど川口さんは苦もなく走っていくが、ランクルクラスの参加者も多くそのクラスの運転席からはかなり怖い思いをするのではないかと、惜しいけれどキャンセルする。岩淵宿で面白いクイズを予定していたのと、江戸時代から続く名物の お菓子を味わえなかったのが残念。そして、地図上の狭い道は2車線幅の立派な道だった。どうなっているのだろう。よかったのは富士山が何の障害物もなく広々とした裾野まで姿を見せてくれたことである。さらに、リバー富士CCの北側を走る森の中の道が素晴らしくよかったが、一車線の舗装路がなにか荒れ果てているような感じで、一か所大きな車はどうかなというところがあってここも惜しいけれどキャンセルとなった。同じ場所に出る南側の道を走ることにした。ゴルフ場サイドの道が少し広いけれどコーナーの楽しめる急な登りが面白い。上りきったところにあるはたご池公園から見る満開の桜の向こうにそびえる富士山は素晴らしいのでその時期に走る人はぜひ寄ってみてください。下りの泉水林道は先程の道と同じようなのにしっかりと整備されていて安心して走ることができる。富士ロイヤルCCの裏を通る犬巻峠、大峠の道はアップダウンはさほどなく、通る車もほとんどないのではと思われる道である。静かな山道だが雰囲気はよい。ところで今回は予定の三分の二で日が暮れてきた。あきらめてゴールを道の駅「とみざわ」にすることにした。巨大なタケノコのモニュメントで知られるこの駅は土地の産物を商品化して売っているがやや寂しい。特にレストランは食堂といった方がよいメニューだった。ところで、この道の駅にある巨大なタケノコは何故竹にならないと思いますか?

 今回はコース変更が3回もあって時間を使い過ぎたが、これも参加者の安全の為でやむを得ないことであった。また、ユニークな物や面白いところなどがあって紹介したいのだが、クイズの場所や答えのヒントとなってしまうので記事中では紹介できないという残念な所もあった。では皆さんコースもクイズもその土地の歴史もそして風景もすべてを楽しんでください。


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