尾針得介 の OQM-14

秋・湖の国の山路ドライブ90km
(7CP-8CP間は対象外)

開催期間:8月9日から11月3日。 解答提出〆切:11月10日必着。

有料です(1チーム、2000円)


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コース全体図

 今回でNEXT杯シリーズも第3戦となった。舞台を関西に移して楽しめるコースを作りたいと思い、昔々あるところに…ではなく、近江八幡に居を構えていたPDccの矢木雅人くんと、やはり縁のある三重の中田幸夫さんにアシストしていただいた。かつて多賀町から永源寺町、そして石榑峠などPDQMで何回も走ったが、なぜか近江八幡には縁がなかった。矢木くんにPDQMで近江八幡をぜひ使ってほしいと頼まれていたが、やっとその約束を果たすことができて嬉しい。中田さんの車はカーナビ付のスズキ・ワゴンRソリオ1.3、計測器はALPHA・SUB−TORI(1m計測)です。カーナビがあると現在地と軌跡が残るので助かります。近江八幡は矢木くんが熱心に勧めるだけあって、歴史そのものが残っていて素晴らしい。豊臣秀次が八幡城の内堀として造り、後に運河として利用され近江八幡の繁栄に寄与した八幡堀の風景や重要伝統的建造群保存地区の新町通り。それに朝鮮人街道など見所がいっぱいで、ついコース作りを忘れてしまいそうになる。矢木くん推奨のかわらミュージアムはコースには取り入れにくいので、スタート前に行ってもらうことにした。幸い開館前でも庭は散策できるのでよかった。また、ここの八幡堀の雰囲気はとてもよかった。

 スタートは日牟礼八幡宮の前にする。早朝に神官が境内を清めている風景は、どこの神社においてもとても素晴らしい風景である。神社前の駐車スペースはいつも一杯だというが、朝は大丈夫そうなのでスタートする。琵琶湖に張り出した姨綺耶山(長命寺山)の裾の湖岸を走る。深い木立ちの中の道はとても気分がよい。しかし、広々とした琵琶湖の展望は全くない。木立ちの隙間から湖面が望めるだけで、あの大きな琵琶湖の湖岸を走っているという気分にはならない。休暇村近江八幡の辺りでやっと展望が開けるが、沖島が目の前にあってやはり琵琶湖らしい広くて大きな風景はない。しかし、琵琶湖の別の一面を見られてよかった。休暇村で朝食を取ろうとしたら断られた。なぜ?…休暇村岩手網張温泉で飛び込みでの朝食はとても良かったという思いがあったので、ここを目指してきたのだが、岩手が良くてここがダメとは…おかげでこのあとはコース上にコンビニも食堂もなく、空き腹を抱えてのドライブとなってしまった。でもコース作りに手抜きはしていません。(予約すれば可。0748-32-3138。朝食1000円)

 安土城跡はPDQMの1989年1月号のゴールで来た時とはすっかり変わっていた。その時に日も暮れて星明かりで登った石段は封鎖されており、天主台下まで直線的に石段が伸びていて景色がすっかり変わっていた。新幹線の中で読んだ週刊誌の小説に安土城の建設の段階の打ち合わせの場面があり、大手門から天主台下まで直線に石段を組む話があった。私は発掘されて復元されているということを知らなかったので、小説の話と読み流していたのだが、実際に目にした時は驚いた。ところでこの石段は段の高さが高い。戦国時代の人々の身長が高かったとは聞いていないが…。石は周辺から徴発したようで石仏などが使われていて、その場所に看板がある。上り詰めると信長廟も天主閣跡の礎石もそのままのすがたであった。PDQMのクイズにした楓の木もそのままでなぜか昔見た高さのように見えた。三年間だけこの世に存在した華麗なる天主閣は五層七階(地下一階地上六階)の35mの高さで軒瓦は金箔文様の瓦で葺かれていたという。その天主の五階六階を原寸大の復元して展示しているのが近江風土記の丘の信長の館にある。これは1992年にスペインのセビリア万博でメイン展示物として展示されたものです。

 太郎坊宮(阿賀神社)も山の中腹にあり、参道から740段の石段を登ったところに社殿がある。もちろんそれを登る体力はない。当然上の駐車場まで行く。太郎坊は京都鞍馬の次郎坊天狗の兄の天狗だというが、天狗に関する展示物がほとんどなかった。群馬の迦葉山や神奈川の最乗寺も天狗の寺で境内は天狗で一杯なのだが、なぜかここには天狗以外のものが多いのが不思議だ。日本一という大凧が自慢の八日市大凧会館(入館料200円)はユニークな凧が色々とあって、素敵なお嬢さんが優しく説明してくれる。矢木くんがここを推奨する理由がよく判ったが、町中にあり安いとはいえ有料なので興味のある方だけ行ってもらうことにして、コースとしてはパスする。

 河辺いきものの森がユニークで面白い。園内には多数のゾーンがあってとてもすべてを見る訳にはいかないので、ユニークな林冠トレイルとネイチャーセンターだけに絞って見学した。林冠トレイルはクヌギなどの樹木の生育する森の様子を12mの高さから観察する施設で全国的に見ても珍しいものです。ネイチャーセンターでは自然との共生に熱心に取り組んでいるのがよく判る。展示品も常に入れ替えているようです。そして、園内でクイズラリーを頻繁に開催している。なかなか面白いクイズです。その一つ[トリは高くからエサを見つけるために、とても目がよいと言われています。みんなの家の近くでも見られるスズメは、どれくらいの範囲を見ることができるかな?]答は@90°A180°B340°のどれでしょう。答は調べてみて下さい。この辺りにはユニークな施設が沢山存在している。それらをすべて取り入れることはできないが、その一つ、探検の殿堂は南極地域観測隊の第一次越冬隊長だった西堀榮三郎の活動を称えている。アインシュタインが京都にきたとき京都帝大生の西堀榮三郎がガイドをしたという。天才だったのだと認識する。殿堂というからには、もちろん日本人の歴史に残る探検の先駆者たちの額がずらりと並んでいる。間宮林蔵、伊能忠敬から植村直己まで49人の栄光が称えられているが、私には半分くらいの人しか存じ上げない。不勉強であった。−25℃の南極体験が楽しめる。防寒着を貸してくれるが、寒さにはすぐ慣れてしまい−25℃のすごさが判らないものだ。そこで、布を濡らして持ち込むとたちまち凍るので実感できる。 

 永源寺町にひとみワイナリーがある。上品な雰囲気でパン工場もある。若い女性のグループが入ってきてさっそくワインの試飲を勧められている。私も便乗して2・3味わってみたが、良く判らない。でも梅ワインの味はよく判った。我が家の梅酒と同じような味わいだった。自家製のパンも高級そうで、きっと熱心なファンがついていると思います。農家の人たちが共同で経営しているふるさと工房永源寺そばはそばだけではなく店もみんなの手作りだという。おろしそばは越前のおろしそばとはまた違った味わいで、なかなか良い。付け出しに地元の名物のコンニャクなど味わいのあるものがついてくるのが嬉しい(10:00-16:00。金曜定休)。2回ここで食事をしたが、働いている人が全員違う人だったのも面白い。古刹の永源寺は無料の駐車場がないのと、本堂までかなり歩くので残念ながら本邦屈指といわれる葦葺屋根の本堂はまたの機会に拝見することにしよう。永源寺ダムの右岸に魅力的な曲線の道が走っている。もちろんそこを走っていくと通行止めの看板が立っていた。時期的には走れると思うが、どうも度々通行止めになるような感じがするので、あきらめて国道を行く。この道もすてたものではない。楓の並木が続き湖面との組み合わせの紅葉が楽しめそうである。

 木材を加工する技術をもった木地師の発祥の地である蛭川、君ヶ畑を通る。蛭川の筒井八幡神社の狛犬の口の中にある玉はどのようにして入れたのかという出題をしたのが思い出される。フリー回答だったが、私自身はまだ正確な答を知りません。今回は駐車スペースがないのでパスする。君ヶ畑も昔とほとんど変わっていないが、林道が多賀町に抜けられるようになったことが嬉しい。そして目新しいことは御池川に金属製の橋が架かっていたこと。といっても欄干のない一本橋である。わずかにワイヤーが一本張ってあるので助かる。でも、中田さんは触れもしないで往復している。これなら大丈夫だろうと問題を置いた。御池川沿いの御池林道は道幅は余裕があるが、ガードレールとカーブミラーがほとんどない。30数年前はこのような道のダートを夜中にラリーで必死になって走っていたことを思い出した。とても懐かしい気分です。(残念ながら、この当初のルートは、大規模土砂くずれのため、7CPと8CPとの間がキャンセルとなります。詳しくは公式通知を御参照ください。)峠までは谷の緑を眺めながらのドライブであるが、峠を越えると深い木立ちの中のドライブになる。林の中の斜面に羊歯がびっしりと繁っていた。知識がないのでその種類名称は判らないが、これだけの大群生は初めて見た。大滝神社は前にも使ったが社前を流れる犬上川の大蛇の淵がある。淵というのは深くよどんでいる所をなので、気にもしないでいたのだが、矢木くんが素晴らしいからというので、のぞいてみたらとてもすごい滝っ瀬ではないか、見事なものです。問題を解いたらほんの少し足を延ばしてご覧になって下さい。

 ゴールは役場前の駐車場にする。ここはいつも楽に止めることができるそうです。最後は多賀大社に問題を置く。秋が深まると日没が早くなり境内には入れなくなって問題が解けない事態になるのではと、矢木くんは参加者の立場よく理解して心配したが、社務所で尋ねると24時間自由に参拝できます。というのを聞いて安心し、さすがは多賀大社だと感心しました。

 門前の土産物屋で蒙古襲来の時。蒙古撃退を祈願して蒙古の三色の旗印を切ったという。そのゆかりの名物の糸切り餅を元祖、本家、総本家と競っていてが面白かった。今はその効き目が薄れたのか、その文字が小さくなっていて探さなければ判らなくなっているのも時代の流れなのかなと思う。

 では、安全運転第一にコース&クイズを楽しんで下さい。写真は矢木雅人くんと中田幸夫さん。


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