尾針得介 の OQM-15

冬・両毛の小さな峠と謎の碁盤目ドライブ85km

開催期間:2003/11/16〜2004/1/25。 解答提出〆切:1月31日必着。

有料です(1チーム、2000円)


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コース全体図

 NEXT杯シリーズも最後の第4戦となりました。恒例の関東でのコースとなりましたが、今年の正月に大雪となり、参加者にご迷惑をかけましたが、今回は大丈夫だと思います。2年続けて正月に雪が降ることはなかったのです。スタートはその時のゴールだった道の駅どまんなかたぬまにして、第2ステージとして走っていただくことにする。今回手伝っていただいたのは、地元の瓦屋さんの原正さんと佐野の井野信幸さん。CARオリエンテーリングの昨年度のチャンピオンであり、植木洋さん加えたチーム・トマフォーク・ワイナーズは今年のチャンピオンをほぼ確定している強豪チームである。したがってこの辺りの道には精通しているので、心強いスタッフである。スタート時は雨が降っていたがODを過ぎた辺りからやんだので助かった。その後、距離計測はカムリで計測し直しました。路面はメインは乾いていましたが、木立ちの中の道はどこもウエットでした。

 樺崎八幡宮は以前に来た時と様子が変わっていた。足利氏2代目足利義兼の墓所として創建された樺崎寺院の中に建てられたのが樺崎八幡宮で、明治元年の排仏毀釈で樺崎寺院は打ち壊された。その樺崎寺院の庭園を復元するための工事が行われていた。ここから入っていく林道は入口の道が狭いので気になるが、やがて普通の林道の道幅になり一安心。ほとんど眺望のない道だが林の中の道は気持ちがよい。が、一つ気になったのは青いトタン塀に囲まれた廃棄物処理場のような感じの所で、小さなお堂の屋根らしきものが見えた。とても気になる……。下りきると巨大な未使用のタイヤのモニュメントがある。辺りは大きなタイヤを積んで見事な庭園を造ってある。採石所などで使用される大きなブルドーザーの廃タイヤを上手に利用している。立派なあずまやも道の脇にあるので公園なのかなとも思う。それにしてもこれだけの施設で何の表示もないのは不思議である。

 須花坂公園の入口に位置する憩い館はおばさんたちで運営されいるそば屋で手打ちの豪快な感じの田舎そばが美味しい。スタート時間の遅かった人はここでそばを味わってください。この下彦間は彦根藩佐野領の中にあり、幕末の大老井伊直弼が東照宮参拝の後この地を巡視したという歴史のある土地なです。須花トンネルは明治・大正・昭和と三つの時代のトンネルがあるのが珍しい。全国でも新旧のトンネルがあるのはよく見掛けるが、三つというのはここだけではないだろうか。散策路となっている明治のトンネルは手掘りのトンネルでまるで大きな洞窟といった感じです。下りは短いがスケールの大きな峠のようなワインディングロードなのが珍しい。昔ながらの峠道の馬打峠を越えるとなぜか手打ちそばの旗がやたらに目に付く。昔はなかったと思う。県道の十字路を越えた所の「ふるさと」が美味しいという。後で寄ることにする。

 松田川ダム下流ふれあい広場はオートキャンプ場とバーベキュー場がある、よく整備された公園で家族連れでのアウトドア体験に絶好の場所です。私の見た限りでは観光ガイドに、ここが載っていないのが不思議でした。松田川ダムは新しいせいか、または規模が小さいので、ダム周辺がとてもよく整備されていて全体で公園になっている感じです。眺望台も三つあるがそのために眺めが特によくなっているとは思えない。屋根のない眺望台で面白いものを見つけた。生まれたての鍾乳石があったのだ。多分雨水がコンクリーに染み込んで石灰石が溶けだしてきたものだと思うが、こんな現象が起きるのは施工に欠陥があるのでは……。湖畔キャンプ場もテントがない時は素敵な公園です。あちこちのキャンプ場を覗いたことがあるがこのような素敵な雰囲気の場所は初めてです。キャンプ場は冬季は封鎖となりますが、公園として十分に楽しめます。

 長石林道は林の中を曲がりくねってどこまでも上っていく、道は狭いので対向車に気を使う。対向車はほとんどないが、油断は禁物。天然記念物の名草の巨石群を最短ルートでと上の入口に向かったら、通行止めになっていた。先週は通れたのに…、残念!予定が狂った。あの見事な巨石群を見てもらいたかった。下のメインの入口からは往復するだけで1時間は掛かるのだ。藤坂峠にまだ新しい木彫りの動物の像があった。持ち去られる恐れもあるが供え物もあるので、大丈夫と信じることにしてクイズにする。それは原さんと私とでこの動物は何かということで意見が分かれたから、参加者の皆さんに決めたもらうことにした。さて、「ふるさと」で昼食にする。まだ昼前なのに満席状態だ、でもすぐに席に着けた。混んでいても回転が早いので、さほど待たないですむようだ。そばは期待にそむかず美味しかった。それにもまして美味しいと思ったのは、野菜のテンプラで5品で300円という安さで、カリッと揚げてありとても美味しかった。ただし、営業時間が短いのでご注意を!

 白葉峠は入口は狭いが結構広くて楽しめる峠です。不思議なことに峠道のほとんどが青いネットで囲まれていて雰囲気を壊している。どうも不法投棄の予防のようだ。自然の中にものを捨てる連中の気がしれない。

 国道50号線の西にある古い道筋の広沢町に由緒あるものがたくさんある。国道沿いの賑わいの隣り合わせにある、ひっそりとたたずむ住宅街は千年のいにしえから栄えた土地で、式内の賀茂神社や古いお寺がたくさんある。神社の隣のとても大きな屋敷はかつて織物の工場を経営していた。その工場だった大谷石の大きな建物はミュージアムになっていたが、現在は持ち主が変わって閉鎖中だったのが残念であった。この地に400年の歴史のある彦部家屋敷がある。国指定重要文化財の民家であるが、その家系は1300年に遡るという由緒正しい家である。元は中世の城館の構えとなっていて、土塁や濠を廻らしており、櫓台跡や鉤の手になった石垣の搦手口など、当時のものがそのまま残っているのが素晴らしい。80歳になるご当主が屋敷の中を案内してくださった。土・日・祝だけの公開なのだが、前もって電話しておくと何時でも見学させていただけるという。年末年始でもよいというのが嬉しい。その歴史を感じ取ることができれば入館料500円の価値以上のものは十分にあると思います。

 ゴルフ場の脇を抜けて謎の碁盤目道路の一角にはいる。最初に走った時は目一杯に作ったが、距離が長くなり過ぎたのと、十字路を無意識に通過してしまう恐れもあり、事故があると怖いので、交差点ごとに曲がってもらうように作り直した。ところでこの地は陸軍の航空訓練の飛行場として建設されたが後に正式の飛行場となり爆撃機などがあったという。戦争末期には空爆を受けた。見たところ畑と工場ばかりだが、走って見ると結構面白いものが見られる。謎の物体もあるが、近くの家にみんなが聞きにいくと迷惑が掛かるようなものもあるので、クイズにするのも苦労する。                  

 ゴールは足利家と同族ながらも対立した新田義貞の縁の生品神社にする。北条鎌倉幕府打倒のため、わずか150名を率いてこの生品神社で挙兵した。それを記念する石碑などがたくさんあるのには感心する。32歳で挙兵して鎌倉幕府の北条氏を滅ぼし、建武の新政を実現したが、5年後足利尊氏と戦って敗れ越前で戦死した。時に37歳。たった5年の活躍で歴史に名をとどめた新田義貞は有名な割にはその遺跡が少ないのはやむを得ないのかもしれない。写真は井野信幸さんと原正さん。

 今回も楽しい峠道がたくさんありますので、年内は大丈夫と思いますが降雪の予報や残雪の状況の情報を確認して行動してください。また、クイズは交通量の多い所にはありませんが、停車時は、地元の方に迷惑のかからないようにご注意ください。では、安全運転第一にコース&クイズを楽しんで下さい。


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