尾針得介 の OQM-16

春・富士、富士、そして富士!ドライブ89km

開催期間:2004/2/28〜2004/5/5。 解答提出〆切:5月14日必着。

有料です(1チーム、2000円)


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コース全体図

 今年も川口浩さんのご好意でNEXT杯シリーズを開催することとなりました。昨年の2003シリーズは、のべ184チームの参加をいただく大盛況でした。ありがとうございました。今年も皆様の期待に答えるべく楽しめるコースとクイズを設定していくつもりです。そのために今回も矢木雅人くんと川口浩さんという強力コンビのアシストで作成しました。

 スタートは新幹線新富士駅。駅は何でもそろっているのでスタート場所として絶好の場所である。ODまでは広い道なので車線を変えないようにして走る。蒲原の旧東海道は裏道の感じで交通量はほとんどない。店舗もほとんどなく静かで昔ながらの家並みがわずかに東海道の面影を残している。旧東海道をたどり東名を越える橋の上で見ると高速道の先に富士山がある。こういう風景はチョットないと思う。岩淵にツル家菓子店という外観がさえない感じの店がある。ところが店内は狭いが朝から活気がある。東海道には三大銘菓といわれたお菓子があった。かつて有名な安部川餅と並ぶ「栗の粉餅」というのがあったが久しく途絶えていた。それを復活させたのがツル家菓子店で、少々現代的な菓子になっているが、とても美味しい。東海道岩淵間宿は五十三次の中には入っていないが、富士川の水運の港として栄えた町でその面影は町のあちこちに見られる。特に日本橋から37里の一里塚は道の両側に榎がある珍しいタイプです。その木の間から望む富士山も美しい。昔はこの辺りで栗の粉餅を商う店が数軒あったという。道の駅富士川楽座の脇でCPをおいて道の駅でレストを…… まだ早いか。

 町中というより都会の道を少し…走る。この辺りはOQMらしくないが今回はご勘弁を……。3CPから民家もなくなり、いつものコースの雰囲気になってくる。今宮から入っていく道は昔は丸火林道というガレ場の道で30年前に試走でここを走り、スカイラインのラリーカーを壊し、レーシングスーツのままで新幹線に乗って帰ったことを思い出した。若かったなあと思う。PDラリーで使った時は試走車がパワーをかけて登ったのでスリップ誤差が大きく、軽自動車のホンダのN360は車体が軽くFFの空転が大きくて、それがうまく合って1位2位となったのには笑ってしまった思い出がある。その道も快適な舗装路で、二人に話してもピンとこないようだった。もっともゴルフ場や大学の施設、採種園、少年自然の家、そして広大な自然公園などを見ては昔の状況などに思いを馳せること出来ないのは仕方がない。自然公園に魅力を感じるが、時間がないので丸火自然館を見学するだけで我慢することにした。ここにある剥製の種類と数の多さに感心する。ちょっとした博物館並みである。苦肉の策かユーモアなのか面白い看板?もある。予定していたルートの桜並木はなぜか柵があり通ることができなかった。  

 富士山スカイラインに行ける道が何本かある。チャレンジしてみると途中までは舗装だがやがてダートになる。個人的には大歓迎なのだが、後ろにいる人がダメだというので、方向転換して下ることにする。次郎長という地名がある。ここは東海道一の大親分清水の次郎長が明治の御代になって開拓した土地なのです。富士山麓で開拓事業をしたということは知っていたが、この場所というのは知らなかった。侠客の次郎長の別の一面を見ることができると思う。再び登りにかかり、林の中のコーナーの連続する快適な道を楽しむ。富士山スカイラインから下ってくる道にスカイレストラン雲上という本格的なレストランがある。店を構えて30年になるという。味は確かなのだが、ハンバーグライスで1000円、肉料理定食で1500円という値段が安いのか高いのか……。でも店内にある富士山の写真は見事であり素晴らしい。

 天母山公園は駐車場だけが平で園内には平らな場所はないのではないかと思われる面白そうな公園である。奇石博物館は珍しい石の博物館であるが公園のような敷地を楽しませてもらった。自分としても久し振りの有名観光地である白糸滝に行く。広い駐車場は何処も有料であった。小さいが無料の駐車場がある。しかし、これからの観光シーズンになると駐車できなくなるのではと心配もあるが……。その時はゴメンナサイ。土産物店の建ち並ぶ通りを行く途中に音止滝の展望台があり滝の水が豪快に落下するのは見事だが、滝を上から眺めるのは何か違和感がある。残念ながら音止滝は仰ぎ見る場所はないようだ。白糸滝は初めて見た時ほどの感動はないがこの系統の滝では一番大きなスケールで美しくはある。道筋の土産物店を見ながら行くと結構面白いものだと再認識した。

 山の中を通って大倉川ダムに向かうつもりだったが、ここもダートになってキャンセル。直接向かった。とても小さなダムだが湖岸を巡る道は楽しめる。特に対岸の崖の上にある富士山の眺めがチョット変わった感じで良かった。ところでこの辺りで眺める富士山が、私たちにインプットされている富士山とは少し違うのに気付かれると思います。普段、良く見る写真や絵は、北側の山梨から見たものは平らな山頂で、南の静岡からは西の端が少し高い平らかな感じの山頂です。ところが、西側から見る富士山頂は剣が峰が中央にある尖んがった富士山なのだ。普段、写真で見ることがない富士山なので良く見て記憶しておいてください。

 富士五山という五つの寺院がある。富士山麓における日蓮宗五大寺院、上野大石寺、北山本門寺、西山本門寺、下条妙蓮寺、小泉久遠寺のことで、その中で西山本門寺は「信長の首塚」があるというので訪れることにする。本能寺の炎の中で自刃した織田信長の遺骸は明智光秀が必死に探したが見つからず、焼滅したものとされている。その信長の墓は全国に17ヶ所もある。OQM14で訪れた安土城址の二の丸にある墓所信長廟はその一つで豊臣秀吉が築いたものである。墓所のほとんどは信長ゆかりの品の刀などを納めてある供養塔がほとんどだが、本能寺の近くの阿弥陀寺の清玉上人は信長の家来たちが藪の中で荼毘に付していた信長の遺骨を密かにもらい受け阿弥陀寺に墓を建てたという。そして、もう一つ日蓮宗の名僧日海は本因坊算砂の別名があり本能寺の変の前夜本能寺で対局しており信長が観戦していたという。本因坊算砂はその夜宿泊して変に遭遇した。日海が近くにいた原志摩守宗安に自刃した信長の首を持たせて逃がした。そして領地の芝川に戻り西山本門寺に埋葬したという。その時の住職は日順上人で日海の弟子で原家の出身でもあった。本門寺の過去帳には「惣見院信長、明智のために刺誅」と書かれている。と、いずれもありそうな逸話だが決定的な証拠となるようなものがない。私としては本門寺の伝承が本当であってほしい。その方がロマンがあると思う。    

 その本門寺は黒門からたどる参道は450年の老杉の巨木の並木が続く石段を145も数えて登らなければならないので、参加者のためを思って……? ショートカットして本堂の前に出る。大きな本堂も夕暮れの仄かな光の中で人気もなく静まり返っている。信長の首塚はその裏にあり、樹齢500年の古木が塚を抱え込んで守っていた。

 ゴールは全国に千数百ある浅間神社の総本宮の富士山本宮浅間大社にする。1200年前に造営された東海地方最古の神社で、市街地の中にある広い境内は明るい雰囲気である。境内の湧玉池は国指定の天然記念物で富士の清水が毎秒3.6KLも湧きだしているという。さて一日にどのくらいの量になるのだろう。境内の駐車料は200円で係員が巡回して徴収しているので出会ったら支払ってください。

 ところで富士宮は焼きそばの町として売り出していて百数十軒のやきそばやさんがある。大社の近くにも数軒あるので食してみるのも良いでしょう。日頃たべている焼きそばとの違いを比べてみるのも面白いかも。さて、アシストのご両人が作ったクイズはどれだか判るかな?

 また、クイズは交通量の多い所にはありませんが、停車時は、地元の方に迷惑のかからないようにご注意ください。では、安全運転第一にコース&クイズを楽しんで下さい。


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