尾針得介 の OQM-17

夏・そして信濃の高原ドライブ92km

開催期間:2004/6/5〜2004/9/20。 解答提出〆切:9月27日必着。

有料です(1チーム、2000円)


OQM Top page<<< ルールや走り方、申込み方は、こちらからどうぞ
コース全体図
全員集合は8/22!!

 NEXT杯OQM2004シリーズの第2戦です。第1戦は56チームもの申込みがありました。第2戦は期待に応えてより内容の濃いコースを作りたいと張り切りました。
 今回はさわやかな信州の夏を楽しめるコースとクイズを設定するために矢木くんと強力な助っ人として前橋の松本純弘さんに同行してもらった。松本さんはオリジナルのドライブラリーを群馬や茨城で作成してご自身のHP『我が家のオモチャ箱』
http://urawa.cool.ne.jp/chobichan/ で公開しています。30年もの昔ラリーコース設定で走り回った菅平高原周辺の峠を走ることにするが、当然全く違う状況なのは判っている。それ以降も随分走っているのだがこの5・6年は訪れていない。どのようになっているのか期待しながら走った。

 クルマは松本さん(写真右)のイプサム。スタートはしなの鉄道の田中駅にする。駅前に日帰り温泉があるのが珍しい。10時からの営業なのでスタート場所としては絶好である。近くに北国街道の宿場海野宿があるが観光客で賑わっているという。昔訪れた時は観光客はほとんどいなかったが状況はすっかり変わったようだ。駐車スペースがないのでコースから外して地蔵峠に向かう。滋野は江戸時代に勝率9割以上という抜群の強さ誇った大関雷電為右衛門の生地で縁の場所があるが現在の大相撲の大関があまりにも弱いので今回はパスする。百観音で有名な地蔵峠の入口の新張の一番如意輪観音は見覚えがあるがあとは全く記憶にない。道も立派な2車線できついコーナーはない。

 今の人に昔の状態を想像しろといっても無理なのは判っているが…40年近い昔JMCのラリーで30数km/hのアベレージで登っていくと長野電鉄のバスがとことこと走っていた。狭い道で抜けないので盛んにホーンをならしてパスさせてもらおうとしたが、腹を立てた運転手が降りてきてこの道はうちの会社の専用道路だと強烈にいわれたのを思い出す。運転手が腹を立てるのも無理はない。何十台もバスを抜いていったのだから。映画「若大将シリーズ」で加山雄三の弟分役の江原達冶が世界に通じるラリーストを育てようと、日本で初めてのスポーツラリーである「TROラリーシリズ」を毎月開催した。40km/h台でハイアベだといっていた時代に50km/hを越える指示が次々と出るラリーにトップクラスのラリーストはヒートアップした。そのメインイベントのオーガストラリー1000kmが信州を舞台に開催された。もちろんその気になって参加していた私たちは快調にCPをクリアしていったが、終盤近くのレストで木全巌チームの減点を聞くとシングルでわがチームは減点11、負けたとがっかりしていたら。彼らは地蔵峠の下り最終CPの手前で一般車と接触してリタイア。ビッグイベントの優勝をたなぼた的に手にした思い出は今でも嬉しい。その木全巌とはパリダカールラリーの三菱チームの総監督である。先日ある場所で久し振りに会ったばかりだ。 地蔵峠の駐車場はかつては落葉松林でラリークリサンテーモの最終試走で10月末に夜明けに登ってきた時に紅葉した落葉松林が朝もやの中で幻想的な美しさだったのを今でも思い浮かべる。もう二度と見ることはできない。

 と。昔話は切りがないのでこれでやめて、現在に戻ることにする。百観音のクイズは道は広いので危険性は少ないと思いますが、急ブレーキだけはかけないようにしてください。クイズの観音様の場所の特定はしてありませんが、番号順に出てきます。写真をよく観察すればどのような場所にあるか予想はつくはずです。ゲームはスタート前から始まっているのです。峠はソフトクリームが名物のようですごい数の種類がある。とてもではないが味わいきれない。量的にではなく懐具合のつごうです。下りは幾らか狭くなっているので、昔の雰囲気は残っているような気はする。

 新鹿沢の国民宿舎はクリサンテーモの本部を置いて選手を宿泊させた所だが当然のごとく面影は何もない。鹿沢ハイランドスキー場で持参した12倍の双眼鏡が活躍してよいクイズができたのだが、翌日訪れると霧で何も見えない。事務所で聞くと夏場は全く稼働していないし大事なものはカバーをするという。せっかくのクイズもカバーされてしまうのだ。何とか双眼鏡を活用したかったがこの霧では全くダメ。仕方がないサービス問題をおいておこう。有名な嬬恋の高原キャベツ畑の中を走る。時期がまだ早いのか農作業をしている様子もまったく見掛けないが、道沿いの集荷場の数の多いことに驚く。ということはそれだけ生産量が多いということの証明なのだ。鳥居峠は店はあるが営業してる様子が見えない。豆などを売っているお店のおばちゃんが勧めるソラマメが軽い味わいで三人とも買ってしまった。面白いのは枡に山盛りの量り売りという今では絶滅した売り方がここにあった。あとで計量したら500gあった。これで600円は安いのかどうかは判らない。

 も一度昔話を…東京オリンピックの直後の11月5・6日にサンケイ新聞(産経新聞)の主催で行われた第5回TCJ国際ツーリングラリーという1000kmのラリーに初めて参加したのが、ラリーという底無しの沼に足を踏みいれた始まりで、その時のコースで鳥居峠を走っている。十の原林道は気持ちよく走れる雰囲気のよい道で林を抜けると芝のグランドが何面もある菅平高原の中にでる。昔は菅平といえばラグビーのメッカといわれていたが、現在はサッカーを始めとしていろんな分野のトレーニング施設が整っているようだ。サニアパーク菅平という新しい施設が素晴らしい。標高1300mにある5面のグランドと陸上競技場は青々とした芝生に覆われていて美しい。コース上でやっと見つけたレストランのヴェルデは年期の入ったログハウスでこじんまりとした店だ。二人が注文したしょうが焼定食950円がユニークな味噌だれがかかっていて、とても美味しいという。おかみさんの話ではいろいろ工夫した成果でどこにもない独特のタレだという。メニューに書かれてればわたしも注文したのに残念だった。

 菅平から長野への急激な下りの峠は名を記したものを見たことがない。もしや名称がないのだろうか。それにしても一気に400m下るタイトなコーナーの連続は楽しい。千曲川の堤防の中の河川敷に武田信玄の軍師として名高い山本勘助の墓がある。その堤防の入口に関係車両のみ通行認める柵があるのであきらめたが、見ていると一般車両が何のためらいもなく通行している。チョット残念だが仕方がない。松代の町中はお祭りで御柱の引き回しで賑わっており通行制限があって思うようには通れない。加賀井温泉にいくことにして通った道の橋が狭い。しかし、交通量はとても裏道とは思えないほどある。かなり大きな車も通っているがサイズを駒図に書いておくので自信がなかったら迂回して頂くとしよう。加賀井温泉は観光案内には載っていなかったが、ネットではかなり知られているらしい。石灰分を多く含んだ湯は湯船に石灰が堆積して普通の温泉宿の湯とは全く雰囲気が違い、茶色の湯はタオルも染めてしまう。料金も300円と安い。タオルを握りしめて入口につくと駐車場にいっぱいの車が止まっている。これではひなびた雰囲気とは言えないのであきらめた。どなたか体験したら教えてください。入口の近くの神社が黒猫神社という珍しい神社でのぞくと黒猫に関するいろいろなものが飾ってあった。山形県の犬神社・猫神社のように愛犬・愛猫の写真が貼っていないのが感じよかった。

 皆神山は山頂まで登れるが途中が一車線なのでコースに取り入れるのはやめるが、山頂の立派な神社と駐車場にあるピラミッドとしての皆神山の歴史と宇宙の基地としての科学的?解説をしている看板がとても面白い。ある種の傑作だと私は思います。新地蔵峠の道は昔のラリーコースではなく幹線道路となってトラックの行き来が多い。そして峠を越えてから真田までの道が単調過ぎて今まで走ってきた興奮が冷めてしまう。真田には面白い所が多いのだが…。松代に戻るのに林道がある。ダートなので躊躇していると松本さんは仕方がないですね〜となぜか喜んでアクセルを踏み込んでいる。後ろの人はし〜らない!といっている。でも、ノーマルの車で底を打たないのだからおとなしく走れば問題はないと結論を出した。3回もダートを走ったので松本さんはここだけでも満足したようだ。

 3kmと少し走ると舗装になりキャンプ場があった。宮野平自然の森という地元の西条地区が建設管理する施設で、展望台などがあるキャンプ場だがとても雰囲気がよい。炊事場の脇に薪がきれいに積み上げられており自由に使ってよいとある。それにログハウスは一泊300円(地区以外600円)という信じられない安さはまさに天国だ。ただし利用するには当然ですが事前の許可が必要です。自分だけの秘密にしたいような良い所です。

 狭い山道を降りてほっとすると換気孔が六文銭をかたどったしゃれた公衆雪隠がある。そこが舞鶴山の地下壕で松代地下大本営跡です。現在は世界有数の気象庁地震観測所となっていて地下壕の見学はできないが、ゴール近くの象山地下壕は4時半まで見学ができます。象山神社は幕末の天才佐久間象山をまつっている神社です。広い分野で天才的な活動をしてきたがなぜかもう一つ評価が高くない。吉田松陰などの評価と比べると残念な気がする。

 さて、駒図15のレストラン公園のベンチという変わった名前の店を探し出して食事をした。案内看板はあるのだがお祭りで迂回させられて迷い、お店を見つけた時は2時を過ぎていて休憩時間だったが無理をいって食事させてもらった。ここでも二人が注文したきのこソースのハンバークが美味しかったようだ。お店が自慢するだけはあると二人はいっていた。店いっぱいに飾られたお店の奥さん手作りのドライフラワーなどは松本さんの奥さんも同じ趣味とのことで写真をとっていた。話の中でここの奥さんが高校生の時に戸隠中社の宿坊極意でアルバイトをしていたとのこと。宿坊極意のおやじは私のラリー仲間の友人で〜年前というと私もいっていたのでひょっとしたらお会いしていたかも………


OQM Top page、 

marsugai