尾針得介 の OQM-19

冬・下総のいにしえと国際空港ドライブ86km

開催期間:2004/11/27〜2005/2/27。 解答提出〆切:3月7日必着。

有料です(1チーム、2000円)


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コース全体図

 NEXT杯OQM2004シリーズの最終戦です。今回は私にとって久し振りになる千葉県で、地図を眺めていたら道の駅八千代ふるさとセンターが目にとまった。前回の「さざれ石」に縁があるではないか「千代に八千代に」の歌詞がある、では「君が代」続きでここをスタートにしてレイアウトする。今回アシストしてくれたのは地元、柏市の高柳くん。17年間200回を越えて開催されているCARオリエンテーリングの初期の頃から参加していてチャンピオンにもなったベテランドライバーです。とにかく道には詳しいのです。車はマツダランティス2WD・M5速。タイヤはオーツFALKEN ZIEX 205/50R16。計測器はドライブモニター4020(1m計測)です。

 道の駅八千代ふるさとセンターは早朝だというのなぜか駐車場は満杯に近い。ガイドブックに載っている稲穂のモニュメントはここのシンボルかと思っていたが、実際には農地改革の記念だった。単純すぎてクイズにならない。交通量の多いメインの道を避けて田舎道を走るが、意外に交通量が多い。コースを確認しながら走るのでゆったりと走り次々と来る後続車に道を譲る。抜いていく車の速度の速いこと、高柳くん曰く私もあんなものです。風景はのんびりとした田舎道であるが安全第一で行こう。

 印旛沼公園は印旛沼に突き出た小さな半島にある沼城の師戸城跡で対岸の臼井城の支城です。臼井城は上杉謙信が攻め落とせなかった名城なのです。師戸城跡は空濠などが残されているよい雰囲気の公園で駐車場には人懐こい猫が数匹たむろしていた。印旛沼を周回しているはずなのに水面を見ることが出来ない。飯野丘陵の裾に沿って走る道はかつて有森裕子や高橋尚子がトレーニングで走った道で金メダルジョギングクロードと名付けられている。野口みずきというニューヒロインが現れてややその輝きがあせた感じもするが、この二人が日本中に与えた感動は永遠のものである。2CPをすぎると狭い農道のダートを行く、短い区間なのでゆっくりと走ってください。下を打つことはないと思います。通過してみればなぜここを走ったか判ると思います。野鳥の森の案内看板があって行ってみたが入口がなかった。あったのはスクラップ置き場だった。国民宿舎湖畔荘が地図にあるが陰も形もない。何と廃業してオートキャンプ場になっていた。この辺りは構造改革?が激しいのかな。オランダ風車が水面に映えていてやっと印旛沼を見ることが出来た。

 宮本武蔵、新平家物語など私の若き頃の愛読書の作家吉川英治の母が佐倉の出身で、その縁で歌碑がこの辺りの湖畔にあるはずなので捜したが見つからなかった。大衆小説を第一人者として国民文学にまで高めた、この偉大な作家の縁をもっとPRしてもよいのではと思う。佐倉城址の椎木曲輪に国立の歴史博物館として初めて設立された佐倉歴史民俗博物館がある。とても素晴らしい施設であるが今回は時間がないのでパスする。しかし、ぜひ見てもらいたいものの一つではある。佐倉城は近世城郭としては珍しい石垣のない城で石垣の城壁にみられる厳めしさがない、穏やかな風景が展開していて多くの人々が散策を楽しんでいた。年末年始はゲートが閉まるが歩いて公園に抜けるのは構わないということです。ゲート周辺に余裕があるのでそこに駐車してください。地図上にある公園内の道が通れず、武家屋敷の家並みや、西の長崎、東の佐倉といわれるほど蘭学が盛んで、近代医学の発祥の地で、その礎となった佐倉順天堂の記念館などがコースに組み込めなかったのは少々残念あった。

 将門口之宮神社の祭神は平将門と佐倉宗吾。おかしな組み合わせと思ったら将門大明神と佐倉宗吾を祭った口之宮神社を統合したものといって最近ではなく江戸の昔のことです。現存している石鳥居は将門大明神の遷宮(1654年)に際して堀田上野介正信が寄進したものである。村民の飢饉による窮状を将軍家綱に直訴した公津村の名主佐倉宗吾(本名木内惣五郎)を処刑した。すると正信の一族に不幸なことが多発し、その祟りと恐れて鎮魂のために堀田正亮が創建(1754年)したのが口之宮神社である。境内は狭く社殿も小さく新しいので雰囲気はないが由緒を知ると感じかたが変わってくる。

 坂上田村麻呂創建の古刹鳴鐘山東勝寺というよりも義民佐倉宗吾をまつる宗吾霊堂の名のほうがはるかに名高い。なぜか佐倉宗吾をまつる堂宇の建立を許されず、大正の世になってやっと許されて現在の立派なお寺になったという。正月は混むとのことで高柳くんに空いているコースを教えてもらった。境内は参拝客で賑わっていた。入口近くにある佐倉宗吾の墓所が処刑された場所なのです。

 有名な社台牧場の中に道があるので通らせてもらおうとしたら、牧場らしい緑がない。ただの荒れ果てた工事現場である。近くの人に聞いたら巨大なスーパーが出来るとのこと、時代は変わる…か……。富里ICの入口に「味噌らーめん味善」がある。創業30年の店で面白いことにホームページのサービス券をプリントして提示するか、またはホームページを見ましたというと餃子(400円)をサービスしてくれる。味噌らーめんもタンメンも美味しかったがビックリするのはその量の多いこと、サービスされて残すのは申し訳ないので無理やり完食したら二人とも夕食が食べられなかった。皆さんもチャレンジしては……。そう…お店の人の感じもよかった。

 三里塚記念公園は皇室の旧御料牧場の跡なのである。大きな古木の並木や記念館にその面影をわずかに残している。成田空港に沿う道の巨大は塀には驚かされる。かつてPDラリーの取材できた時は警備が厳しく何回も尋問を受けた思い出がある。今回は尋問こそないがそのガードは以前よりも増している感じはする。さくらの丘公園は成田空港の離着陸する航空機を見るために作られた展望台のようで、大勢の人々がカメラを構えて眺めている。この日は北の風で南からジャンボ機が続々と入ってくる。少しでも航空機に関心があればこんな楽しい光景はない。そういえばTBSの日曜ドラマ「Good Luck」のロケ地でキムタクが柴咲コウを食事に誘っていた公園だということです。そのために人気が出たとか……。

 航空科学博物館がいきなり現れた。地図とは全く違う状況であるが、私の地図が古いのだろう、後で調べればよいと思ったが、これが間違いで最新の地図、詳細な地図、インターネットなど何を調べても載っていない。博物館のホームページも古い道しかない。町役場ではゼンリンの住宅地図に載っていますがコピーは出来ませんという。では町の地形図があるのではと聞くと新しい道はまだですという。どうしようかと悩んだがふとしたことから航空機マニアの線で正確な道がわかりほっとした。博物館はファミリーで賑わっていた。屋外展示場に実際に飛んでいた航空機が展示してある。コクピットに入れるのもあり順番待ちをする人気だ。館内には入る時間がなかったが3階はデッキ4階は展望レストラン5階はその時離着陸した航空機の説明をしてくれる展望台があり、マニアやファミリーには聖地みたいな所でしょう。お正月も開館しており元日は朝5時から営業しているというからすごい。

 以前PDQMの取材で日本一短い鉄道ということで紀州鉄道の御坊駅に行ったことがあるが、西御坊駅までの5駅2.7kmで市内電車ような可愛いもので、よく経営が成り立つものと感心したものだ。さらに短い2.2km鉄道が13年10月に開通した。空港を通り抜ける芝山鉄道で東京まで直通する普通の鉄道です。ただし、芝山千代田駅の一駅だけで隣接の成田空港駅まではほとんどトンネルというとても珍しい鉄道です。気候条件がよいとホームから富士山が見えるそうです。

 地図で見ると空港内の道路はかなり輻輳しているので。間違えると大変だと緊張したが、首都高速を走る感じですんなりと抜けられたが、期待した空港の眺望はほとんどなかった。花植木センターはタイムアウトで入れなかったのが残念だったが、入口から見える園内はとても素敵な眺めだった。この先で空港の外郭に沿っている道を行く予定だったが、残念ながら工事中で完全に閉鎖されていた。そこで変更した道が良すぎてつまらないので、作り直したりしているうちに日が暮れてしまった。

 予定していたゴールの房総風土記の丘に無事に着いたは良いが、駐車場はチェーンが張られて入れない。やむをえず路上でFcpを設定して真っ暗な状態の中で広い園内をさまよいながら問題を作った。

 今回はいろいろと楽しめる所がたくさんあって、一つ一つ楽しんでいると回りきれなくなる恐れがあります。ゴールは暗くなると…… 何せ古墳は昔の人のお墓ですからね……でもやっぱりどこかを重点的に楽しむようにしてください。(右写真は、序盤の印旗沼風景)


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