尾針得介 の OQM-9

夏・信州の峠々そして峠ドライブ 108km

開催期間: 6月1日から8月18日。 解答提出〆切:8月23日必着。

有料です(1チーム、2000円)


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コース全体図

 今回は3年目を記念して第一回のスタート場所、麻績村の聖高原駅をまた使うことにする。地図を見ていると、昔、走り回った四十八曲峠、室賀峠、修那羅峠、青木峠、保福寺峠など、懐かしい名前ある。しかもそれが昔のままの道の形態を保っている。これはとても貴重な存在なのではないかと思う。そして、信州の鎌倉といわれる塩田平を巡っていにしえの世界にも触れてもらうことにしようとレイアウトした。信州のOQMといえばアシスタントは当然、PDcc矢木雅人くんである。車は彼のFIT、距離計測はウルトラ・ドライブモニター4020の2連装着。これで10km以上の計測も楽にそして間違えることなくできるのが良い。そして、途中にスイッチを設定してワンタッチでホールドができるのが素晴らしい。さすがDRの超ベテランである。

 スタートしてすぐに踏切がないのに踏切の標識がある。さてどうしてでしょう?とまずはウォーミングアップをしてもらって、すぐに山に入る。丸い大きなプールのような施設があった。その用途を説明するものがなく、これはいったい何のための施設なのだろうか、というクイズにしたいという誘惑に負けそうになった。が、それでは問い合わせなどで迷惑をかけるところが出そうなので無難なクイズにする。
 
冠着山は姨捨山ともいい棚田の田毎の月で有名だが、それは山の向こう側でこちらは緑に中の静かな山道をコーナーの連続を楽しみながら走る。四十八曲峠を下ると智識寺がある。大きな寄棟造りの茅葺きの屋根の御大堂は美しいたたずまいを見せている。
 室賀峠の入口にあるびんぐしの里公園は駐車場に入りきらないほど混んでいるが、室賀峠へ登る道に車の姿はない。気持ち良く峠を越えて、もう一つ越えると修那羅峠に至るが、その手前に
修那羅の泉がある。修那羅峠はもう一つ向こうの峠だし、行政も違うのに修那羅の泉と称するのはなぜだろう。ただ有名は名称を使いたかっただけなのだろうか。美味しい水を味わって、ふと考えてしまった。
 修那羅峠は林の中に立ち並んでいる石仏、石神で有名であるが、実際には20分ほど歩かなければならない。が、けっこう観光客の姿がある。今回は行くのをやめて矢木くんの手の下にある鳥居でクイズを作った。信州の鎌倉とよばれる塩田平はかつての繁栄を偲ばせる国宝や重文の建造物が多くある。全国に国宝の三重塔は13を数えるが、ここには2つもあるのだ。別所の安楽寺の国宝八角三重塔が有名だが、近ごろの別所温泉付近は観光客が多いのでその周辺はさけることにする。別所の北にある
大法寺の国宝三重塔はその美しさで知られている。ここも観光バスでの拝観者はあるが、さほど多くはない。狭い裏道を抜けると卯建(ウダツ)のある家並みがあらわれた。観光案内にはないが東山道の浦野宿なのだ。自分としては新発見で何か得をした気分になる。
 小さな標柱に地下飛行機製造工場跡の文字を発見して、探したが見つけられなかったのが残念だった。
日本中央生島足島神社という巨大な看板を立てている神社は、さほど広くない境内に大きな池と朱塗りの社殿のバランスがよく美しい。御神体が山であったり岩であったりする神社はあるが、社殿の中にある地面が御神体という神社は珍しい。武田信玄縁の神社で重文の信玄の戦勝願状や部下の武将の起請文がコピーではあるが、ずらりと陳列されていて無料で拝観できるのは素晴らしい。できれば信玄と配下の武将に関する文書を読むなり持参するなりして行くと楽しめる。隣の長福寺の信州夢殿の重文救世観音菩薩の看板がはげてみっともないと思ったら、その観音様はずっと前から他行中でお留守なのだそうで、元気がないのです。地図を見ていて関心を持ったのが猫山観世音と富士山。猫山観世音は猫に関するものが何もなくて、ちょっとがっかりする。山形の通称犬神社、猫神社はおもしろかったが、ここは動物とは関係なく山の姿が猫が寝ている姿に似ているからだという。富士山は昭和24年まで存在した富士山村の名残なのです。塩田平の南の独鈷山系に富士山と富士岳山がある。近くに二つ富士があるのも珍しいが、その富士岳山がその名のもとらしいと判った。富士や富士見という地名は各地にあるが、富士山という地名は全国を探してもここしかないようだ。未完の塔といわれる重文の三重塔の前山寺は凄い人出で駐車も難しいのでパスとする。しかし、2層3層の扉や窓、欄干などがないまま現在に至っているとても珍しい塔である。このような作り掛けの建造物が400年も大事に守られてきたのは素晴らしいと思う。
 塩田の館は地方自治体のいわゆる物産館のイメージでいたら、全く違う重厚な感じの高級料亭といった雰囲気で、知らなかったらとても入る気にはなれないと思う。中は意外にもあっさりしたもので手打ちそばがメインでした。殿様の国替えで上田から兵庫の出石に伝えられたそば打ちが出石の名物皿そばとなり、それが上田に戻ってきて里帰りそばとしてここの名物になっていた。上田はまた映画のロケ地として有名なところで、80年も前から70本からのロケ地になっているという。
旧西塩田小学校もその一つで「学校の怪談4」もここだと聞いてなるほどと思えた。有名な野倉の夫婦道祖神はコースから少し離れたところにあるが、案内があるのでそれにしたがっていく、花に囲まれた夫婦道祖神は古さを全く感じさせない美しさがあった。田沢温泉のますや旅館に泊まったが明治32年8月に若き日の文豪島崎藤村が宿泊して「千曲川のスケッチ」を書いたという、その当時のままの旅館で、当然、建物など全体が古びていて快適なとはいいがたいが、味のある旅館とも言える。松坂慶子の「卓球温泉」の舞台となった旅館で、もちろん卓球室がある。中学時代は卓球部員だったという矢木くんは早速その腕前を発揮しようとしたが、その卓球台も戦前のものではないかとおもわれほどがガタビシだった。矢木くんは映画のポスターにある松坂慶子が使用した?赤いラバーのラケットを握って喜んでいた。
 
手打ちそばの那須里で初めての食べ物を味わった。そばは典型的な田舎そばでごつい味わいであったが、付け出しにお豆腐のようなものがでてきた。ほんのりと甘みがあって、けっこう美味しいが何だか判らない。御主人に尋ねるとそば湯を捨てるのが勿体ないので、寒天で固めただけのもので御主人のアイデアだという、これが無料とはありがたいことです。
 田沢温泉からほとんどの地図に載っていない道で
青木峠にでる。道沿いに延々と山吹の花が咲いていたのが印象的だった。最初のレイアウトでは距離が130kmを越えそうになったので、急遽変更してゴールは「道の駅さかきた」にした。小さな施設で小さなレストランの大根下ろしで食べるおしぼりうどんが印象的であった。トイレの屋根のガラスの瓦の数をクイズにしたのはよいが、レディスのトイレの屋根にある数は… 我々ジェントルマンとしては中に入って数える訳にはいかない。しかし、矢木くんの思い切った行動で答えをゲットできたのだ。メデタシ!メデタシ! 皆さん頑張ってください。


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