[NEXT杯 OQM2006 シリーズ 第2戦]
(ML-DRC2006 第17戦)

尾針得介の元祖クイジーマップ OQM-25
夏・京滋の古い山道と爽やかな茶畑ドライブ 86km


開催期間:2006年6月16日〜9月18日(開催終了)


コース全体図 賞品、 参加者の声

 NEXT杯OQM2006シリーズの第2戦です。

 瀬田川から宇治川と名を変える辺りの山の中をPDラリーで何回も走っていたのは、何年前になるのだろう。少なくとも20年以上も前のはずである。炭山、笠取辺りの山道は狭いダートで結構楽しめた記憶がある。

 清少納言の「枕草子」、吉田兼好の「徒然草」とともに日本の三大随筆といわれた鴨長明の「方丈記」に「これよりみねつづき、すみ山をこえ、かさとりをすぎ、或いは岩間こもうで、或いは石山をおがむ」と記されている。少なくとも鎌倉時代前期には宇治から岩間寺や石山寺に参る道があったということで、この辺りは山里ながら古くから開けていたのがわかる。

 今回のドライバーはPDccの関西メンバーの辻通夫さんにお願いした。辻さんは免許をとったばかりのお嬢さんと土佐の四万十川へドライブし、ベテランでも慎重になる欄干のない冠水橋を渡らせたというスパルタパパである。車は新車のスズキワゴンRで郵便車のような赤い車。目立つので事故予防になるからという。室内も広くパワーがあってストレスを感じないでドライブでき、軽自動車とは思えない感じであった。トリップメーターはフェリーの中で取り付けたというドライブモニター4020である。 

 スタートは石山寺駅にする。石山寺は紫式部が源氏物語を書き始めた処として有名で、その部屋が源氏の間として現存するという。見学したいが大きなお寺で簡単に済ます訳にはいかないので、残念だがまたの機会にする。西国三十三ヶ所巡りの第十二番の岩間寺周辺の道も魅力的だが参拝者の車が多いようなので迂回することにした。京滋バイパスができて辺りの道がすっかり変わり、山に入るまでに何回も確認する。内畑の集落を抜けると途端に完全一車線で外すと畑に落ちるという恐怖感があるが、直に普通の一車線の山道になった。やや狭いが昔の雰囲気を感じさせるのどかな道になる。県道に出ると意外にも昔の道だった。

 清滝宮はなかなか整った神社で、関西の神社ではよく見掛ける施設を問題にしたが、関東の神社ではほとんど見ないのはなぜなのかなと思ってしまう。標高371mの笠取山を走ってつづら折れを下ると西笠取で、そこから民有林道谷山線に入る。林道といってもかなり広い道で楽に走れる。そこに他では見られない間伐材を使った大きな柵が何か所もある。何の危険もないところなのにと不思議に思う。「ゆうせつざい」の看板が幾つかあるが、デザインや材質が全部違っているのが面白い。通常、融雪剤という公的なものは統一された看板なのに・・・。

 炭山は陶芸が盛んな処だと思っていたが道が新しくなっていて通り過ぎてしまった。ペットパークという施設があったが・・・文字から受けた印象とは違っていた。言葉は正しく使ってほしい。緑の中の気持ちのよい道を志津川沿いに下って行く。爽やかな道なのでウオーキングしている人もいるので慎重にドライブする。宇治の市街地に入る手前で折り返すようにまた山に向かう。

 望遠レンズをつけたカメラを山に向けている人がいた。崖に巣をかけているハヤブサを撮っているという。覗かせてもらっていると、鷹のノスリがテリトリーに侵入し、小さなハヤブサが撃退するシーンを目撃した。解説付きで見ることができたのはラッキーであった。

 喜撰山ダムは使用した水を汲み上げて繰り返し使う揚水発電施設で、地図によると魅力的な道がたくさんあるが、いずれも閉鎖されていて走れないのが残念である。垣間見るその湖面は満々と水を湛えていて美しかった。

 昔のままの狭い道を下ると曽束大橋で、ここから瀬田川が宇治川に名前が変わる。何の気もなしに渡ってしまうが、左が瀬田川で右が宇治川と思うと何となく面白い。リバーヒル大石は少し先のスポーツ公園と同じ公営施設でレストランがあり食事ができると思ったのだが「本日休業」の看板が出ている。大口の予約が入っていて、その準備で手一杯とのこと。メニューを見るととても安いが平凡なのでまっいいか・・・。近くに有名な叶匠壽庵の長生の郷がある。東京のデパートでも高級な和菓子が人気だがここの料理も評判のようです。でも私には似合わない場所と思うのでルートには入れなかった。興味のある方は寄ってみてください。

 大石富川から加河川に沿って谷あいの道を行く、展望もなく何もない道だが気分はよい。広い道に出たら観光バスが途切れなく走っている。それぞれ県別で番号がふってある。10台や20台ではきかない数で驚いた。近くに大きな宗教施設があってその関係らしい。何にもない山の中で遭遇したので余計に驚いたのだ。

 辻さんと橋本泰明さんが事前に試走して、見つけてくれた田代高原の郷という道の駅のような施設にレストランがあるので、15図で予定を変えてコースを変更する。この道は平日はダンプの往来が多いというが、道幅があるので問題はないと思います。田代高原の郷は施設の割には駐車場が狭い。レストランは満席で順番待ちをしているのでここでも食事ができなかった。変なモニュメントがあるので問題にしたが、これでアートというのですかね。コンクリート打ちっぱなしの木材の感じで、これではすぐに朽ちてしまうのではと思います。

 林道のような狭い道に入っていくがこれが県道だという。対向車もなく気分のよい道です。渓流沿いの岩谷観音の秘仏のお姿は拝観できないが面白い境内でよかった。そして、食事処の候補にしていた店は3時の休憩時間でまたもダメ・・・がっくりして少し行った処に新しい店の「いな穂」があった。幸い営業しているようで、とにかく食べられればと期待もしないで入ったのだが、これが大当たりだった。店内が広くてきれい。そして2人の美人が仕事をしている。メニューを見ると田舎にしては少し高めの感じがするが、出された料理を味わって納得する。味もよいしサラダはたっぷりある。つけだしも美味しい。種類の多いランチは1200円で3時まではコーヒー付。日替わりランチにはデザートとコーヒーがついている。スタートからは少し遠いですがお勧めします。

 久し振りに訪れる殻池峠までの道はすっかり変わっていて戸惑ってしまうが、峠は昔のままだった。鷲峰山林道も昔のままで、ただ何か汚れているような感じがするのは気のせいかな。頂上近くのパラボラアンテナの数を問題にしたの何時だったかなと思う。昔は稜線を走って犬打峠まで行ったのだが、今回は御林山林道を使うことにして右に入るが、これが狭くてワダチの部分だけのコンクリート舗装になっている。これでいいのかなと思いながら入るとやがて普通の林道になってほっとする。地福谷の谷間を通って御林山林道は稜線近くを走るが展望はない。気持ちよく走れたからよしとする。

 宇治田原の町に降りてゴールにと予定していた処が意外と狭くやめにする。色々と探したが、結局、総合文化センターの駐車場にする。広い敷地にあるプレハブの讃岐うどんの田中という店がとても評判よいというので寄ってみたかったが、日曜は休みで今日は3時には終っていたという。少々残念な気もするが、最近外れが多かった食事どころで大当たりがあったのでよしとしましょう。なお「いな穂」ではOQMの参加者ですと申告すれば何かサービスがあるそうです。


 <追記>
 『PD』93年4月号のPDQM(京都山岳ルート100km)のコースとして瀬田GCをスタートしてほぼ同じルートで清滝宮前を走行し、その先で右折しています。そして清滝宮に問題を置いていました。


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victor