[NEXT杯 OQM2006 シリーズ 最終(第4)戦]
(ML-DRC2007 第1戦)


尾針得介の元祖クイジーマップ OQM-27
冬・渡良瀬遊水地と道の駅巡りドライブ 86km


開催期間:2006年11月17日〜2007年2月18日 (解答提出締切:2007年2月26日必着)
参加は有料です(1チーム2000円)


コース全体図 参加者の声賞品

 NEXT杯OQM2006シリーズの最終(第4)戦です。渡良瀬遊水地、そして利根川・・・この辺りは毎月開催して通算233回を数えるCARオリエンテーリングの舞台の一つとして長年走り回ったエリアで、あそこもここもと行きたい所はたくさんある。しかし、OQMとしては距離が長くなってしまうので、結局、渡良瀬遊水地と道の駅巡りでレイアウトしてみた。

 日本の大きな湿地はほとんどが北海道にあり、渡良瀬遊水地は全国で第8位にランクされるが、本州では第1位の大きい湿地である。本州2位の尾瀬ヶ原の約2.5倍の大きさで、その成り立ちはともかく、都会に近いという立地条件のよさから、多種多様な利用をされている。多分、車で走れる道の長さは湿地の中では日本一でしょう。もちろん制約はありますが、渡良瀬遊水地の特徴でもある身の丈より高い葦の中を走るのも面白いと思います。

 
試走の前日に総務大臣賞を授与するという知らせがあった。四十数年もの間ラリーに携わってきたので、それを褒めてくれるのかと思ったが、残念なことにラリーではなく三十数年してきた統計業務でのことだった。副賞は無いようなので少々残念な気がしますが、ありがたくいただきましょう。ラリーが国内で始められてから50年を越えますが、公的にはまったく認められていないものですね。ラリーで表彰されたという話は残念ながら聞いたことがありません。

 それはそれとして、これからも楽しめるコースを作っていきましょう。今回のドライバーはさいたま市の長谷部章さん(写真右)。冬でもTシャツとショートパンツのタフネスマンである。リアシートにはいつもの矢木雅人くん。試走車は22万kmを越えている長谷部さんのランサーEVO.Iのラリーバージョンで、距離の計測にはJX-555というラリーコンピュータを使用しました。

スタートは道の駅童謡のふる里おおとねにする。小さな駅で休日の日中は混雑するが朝は何もないのでスタートには丁度よい。ODの道の駅きたかわべも小さな駅だが朝8時からレストランも売店も開いており活気がある。駐車場は狭いが、駐車時間が短くて、すぐに空くのが良い。ここの施設が「いな穂」というのも気に入った。OQM-25でとても好評だったレストランと同じ名称なのが嬉しい。値段はとても安く、ナマズのテンプラ定食は他では1000円以下では食べられないが、ここでは600円です。ただし、何を注文しても、できるまで15分は掛かります。

 1cpの旧谷中村合同慰霊碑は草が生い茂っていて手入れがされていない様子だが、四方の塀の壁に江戸時代前期からの幾百の石仏や墓石がずらりと並んでいるのは、何かアートの感じがしないでもない。しかし、ここは失われた谷中村の慰霊碑であり、記念碑でもあります。入り口はCPから50mほど先のところです。

 渡良瀬遊水地は以前はどの道でも入れたのだが、今はほとんどのダートに柵があって走ることはできない。渡良瀬川沿いに一般車も通れるダートがあるが、穴が多く、お勧めはできない。谷中湖沿いの舗装路は釣人でいっぱいで鯉を釣っているらしい。気をつけて通ってください。ここは大雨が降るとすぐに水があふれて通れなくなりますが、冬は大雨の心配がないので大丈夫でしょう。また、道路の左右にポールが立っているところが数箇所あるので、幅の広い車は注意して通ってください。

 立派な塀越しにレンガ造りの大きな建物が見える。国指定重要文化財のホフマン式円形輪窯で、レンガの製造工場だったのである。明治時代にレンガの製造工場が各地にできたが、完全な状態で残っているのはここだけである。現在、内部の修復作業を行っており残念ながら公開はしていない。しかし、事務所に申し出れば外観の見学はできます。

 熊野神社の脇の道にレンガを積み上げた珍しい石垣?がある。これも地元ならではの利用の一つかなと思う。熊野神社には個性のある狛犬が沢山あって面白い。神社には珍しい二宮金次郎の石像があったが、世相を映してか、いつもは読んでいる本を手放していた。

 雀神社という神社名は珍しいが雀に関するものは見当たらない。北側の堤に上るとゴルフ場が広がっていてなかなか美しい眺めである。このゴルフ場は渡良瀬遊水地の中にあるので最初の試走の時は大雨の直後で冠水していた。松島湾のように、グリーンが島のように浮いているのを見て、ここが遊水地であることを実感した。堤は公園のようになっていて斬新なデザインのゴルフ場のクラブハウスが趣を添えていた。

 古河市内には渡辺華山描く国宝「鷹見泉石像」のモデルの鷹見泉石記念館、世界に類を見ない篆刻美術館、そして古河公方の館跡がある古河総合公園、さらに「ぬえ退治」で有名な源三位頼政を祭る頼政神社など見てもらいたい所がたくさんあるが、見て回ると、ここだけで終わってしまうので先を急ぐとする。

 利根川を渡ってから脇道に入って行くと、参道に真っ赤な柵が目立つ小さな穴薬師古墳がある。さきたま古墳から見るとミニサイズであるが、関東では石室が珍しい形式ということで大事にされている。

 道の駅ごかは新しい駅では珍しく何の飾りもなければ建物も機能一点張りで面白みのない施設であるが、駐車場はいっぱいでなかなか人気がある。メインは野菜売り場で、レジに行列ができている。買うまでに時間が掛かりそうだ。レストランも素朴なものばかりで手の込んだものは無いが、単品の味噌鍋うどん750円がお勧めです。大きな里芋がごろごろ入っており、カボチャの大きなブロックもある、今までにないうどんの味わいが良かった。

 関宿に鈴木貫太郎記念館がある。先の大戦を終戦にした内閣総理大臣である。最近のマスコミには全く登場しないが、軍部の反対を押し切って終戦に導いた日本の恩人の一人であることに間違いない。時間があったら立ち寄ってみてください。
 
 関宿城博物館はスーパー堤防の上にあり、美しい白亜の天守閣を模している。実際にあった関宿城は500mほど離れた場所だが、河川の改修でその場所は河原になっている。このスーパー堤防は公園としての設備が広がっていて、家族連れには絶好の場所として賑わっている。

 川向こうにある道の駅さかいはこじんまりとした駅で蔵造りの建物にいる人よりも、なぜか駐車場の車の方が多いような気がする。ここも野菜売り場が賑わっている。軽食・喫茶コーナーはいかにも食堂という雰囲気で賑わっていた。なお、船のクイズは駅長さんの許可をいただいております。

 逆井城址公園には戦国時代の逆井城の一部の二層櫓や井楼矢倉、城壁、城門その他が再建されており、美しい景観を作り出している。中世の城の再建としては関東唯一のもので、白亜の天守閣など史実にないものを造って、観光客が呼べると誇らしげに自慢する自治体もあるのに、立派なものです。

 国王神社は1100年の昔に関東を制圧し新皇を名乗った平将門が討ち死にした地で、927年の創建と伝えられる。拝殿から本殿の屋根が茅葺きの珍しい造りであるが、草が生え崩れ掛かっているのが侘しい。京の都から見ると東の反乱軍であり賊軍なのだが、関東では英雄として称えられている。近くには将門にまつわる遺跡がたくさんあるのだが今回はここだけにする。

 岩井の街中で珍しい交差点がある。王冠のようなモニュメントが交差点を覆い、その王冠には信号機も行き先標識もついている。全国を走り回ったが、このようにユニークなものは初めて見た。

 距離の都合で、やむなく有料(200円)の下総利根大橋を渡るがお許しください。その先に喜八堂というお煎餅屋さんがある。かなり昔から知っているが、最近は店内でお茶をサービスしくれるのが嬉しい。見るだけでも良いとのことです。でも店頭で焼いている煎餅を味わいながらお茶を戴くというのもいいものです。個人の庭では見たこともないものがあった。クイズにしたいと思ったほどで、それは二宮金次郎の石像です。しかも、熊野神社の金次郎さんと同じで本を落としたのだが、現在は強制的に読まされていた。

 宝珠花橋を渡ってすぐ右に大凧会館があり日本一の大凧が見られるが、遅くなる参加者が入れないのでカットする。興味ある方はご覧になってください。ゴールにある大凧よりはるかに大きいのです。

 ゴールは道の駅庄和で、19時まで営業しているので夕方もかなり込んでいます。ここはアイデアいっぱいの道の駅で商品の種類からしてユニークな品揃えです。情報館には様々な展示があってクイズにしたいものがあるが、18時30分で閉まるので使えなかった。別棟の食彩館は4軒の食堂が入っていて20時まで営業しているのが嬉しい。値段もかなり安かった。いずれせよ、ここは楽しめる道の駅です。

 そうそう、今回巡った道の駅はいずれも米どころで自慢の米を売っています。私は以前、北川辺のコシヒカリが埼玉で一番味が良いと聞いて、よく買っていました。それぞれの駅で少量の米を買って食べ比べてみるのも面白いのではと思います。


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