[NEXT杯 OQM2007 シリーズ 第1戦]
(ML-DRC2007 第5戦)


尾針得介の元祖クイジーマップ OQM-28
春・北伊豆で急勾配が楽しいドライブ 88km


開催期間:2007年3月17日〜2007年6月17日 (解答提出締切:2007年6月25日必着)
※終了しました。


コース全体図 参加者の声賞品

 NEXT杯OQM2007シリーズの第1戦です。2007年も奮ってご参加くださいますようによろしくお願い致します。
 日本の代表的な観光地である箱根山。縦横に道が走っており、かつてはラリーも開催されていたのだが、観光施設が増えて交通量が一桁も二桁も増加してしまい、普通のドライブでもストレスを感じてしまいそうである。箱根の道は30年前と比べても増えてはいない。かえって白銀林道が一般車通行禁止になるなど、走れる道が少なくなっているのではないかと思う。そこで、箱根と伊豆の大観光地の狭間にある北伊豆で交通量が少なくて楽しめる道をレイアウトした。今回のクルーは今年もOQMのスポンサーをしてくださる川口浩さんと、OQMscリーダーの矢木雅人くんである。車は川口さんのレガシィワゴンで、計測器は4020です。


 沼津の魚市場前の食堂群がマスコミに取り上げられて大人気になっている。最近はさらに大きな店が増えているという。その質も賛否両論ではあるが、客が押し寄せているというのは事実です。その中で早朝から開いているとても小さなお店『鮮魚食堂ずう』に入った。昔から市場で働く人のために営業されているそうで、テーブルが三つとカウンターだけの素朴なお店です。定食メニューがやたらに多いのは市場の人のためと納得する。飾り気のない素朴な美味しさで、「マスコミには載せたくない」というおかみさんに「そう沢山はこないから」と、HPで紹介するのを認めてもらいました。

 スタートは千本浜公園の駐車場にする。大昔に来た時はすぐ砂浜で広々としていたが高い堤防で視界は遮られている。園内は松林で素敵な感じで沢山の記念碑などがあり面白い。幾つでもクイズが作れるが、ここだけで終わっても仕方がないのでスタートする。
 “沼津アルプス”といわれる香貫山をODに予定していたが土砂崩れで通行止め。事前調査ではその情報はなかったのに・・・。やむなく交通の妨げにならないと思われる少し道幅のある場所にODを設定する。交通量が少なくないので充分注意してください。

 妙法華寺というとても立派なお寺がある。徳川家康の側室お万の方が七堂伽藍を完成させたという。安房勝浦で戦に敗れ、この地に逃れて育ったお万の方が旅の途中の家康の接待で見出だされて側室となり紀州徳川の祖頼宣、水戸徳川の祖頼房が生んだ。頼房の子である水戸光圀は孫になるのだが、テレビの黄門様はここにはお参りしていないようだ。

 雰囲気のよい竹林の狭い道を辿ると丘の上の野菜畑で、作業車が多かったので撤退する。この辺りは作物を盗む輩が多いと見えて泥棒に対する警告看板がたくさんある。
 三島CCの隣にある佐野見晴台は観光地ではなく住宅団地だった。ここの小学生は下にある2km離れた学校まで登校する時は歩いて行くが、帰る時は余りの急坂のためタクシーで集団下校するそうで、その費用が市から補助されるという。その団地の脇を抜けるとコンクリート舗装の一車線の道になる。ガードレールが無くて、深くはないが右側は谷である。道を間違えたかなと思ったが、すぐに普通の山道になってほっとする。しかし、とても急勾配である。やがて等高線に沿って走る感じの道に出る。軽いアップダウンはあるがコーナーが多くて楽しく走れる。
 
 13図を左折して国道1号線に入り、その先で右折しようとしたら、そこは旧東海道の石畳の道で、車両は通行禁止となっていた。またまたコース変更で13図を右折して下の道から入ることにする。月光天文台までの道は展望が無いけれどコーナーの続く広くて走りやすい道である。交通量のほとんど無い道をこんなに立派にして良いものかと思ってしまう。
 天文台は私設のものが全国にたくさんあるが、月光天文台のようにドームが幾つもあるのは見たことがない。施設はなんとなく古びた感じがするが、その実績は凄くて、小惑星を162個も発見し、命名の受理されたものが10もあるという。真新しいプラネタリウムは14時から45分の投影で400円(木曜休)です。民間では珍しい規模と思ったら、予算10数億円もある財団法人・国際文化交友会の運営ということで納得する。理事長が中野良子さんという名前なのも嬉しい。

 北伊豆地震の記念碑の一つ火雷神社。“カライ”と振り仮名を付けている場合もあるが、“ホノイカヅチ”が本当の読みである。鳥居の片方の柱が立っており、片方が折れていて破片が散らばったままになっている。そのまま残してあるといういうのは、どなたかが指示したものなのでしょうか。
 かつて『熱函道路』といった有料道路が、現在は開放されている。急勾配でヘアピンコーナーの続く道は無料でも走る車は少ないようだ。有料道路にしては狭いこの道は我々にとっては嬉しい道であった。

 今回のコースは残念なことに食事処がほとんどないので、十国峠の『アゼリア』でと思ったのだが廃業していた。やむをえず『十国峠ドライブイン』で食事をしたが、ここは緊急避難用としての利用にとどめるのがいいと思う。

 姫の沢公園で左折する。広い公園で魅力はあるが入口の広くて長い階段を見ただけで入る気が無くなってしまった。
 公園を回り込んだ後、右折してびっくりする。物凄い急勾配の下りである。ひな段のように家がある。回覧板を回すだけでも疲れると思ってしまった。狭い駐車場に車はあるが自転車は一台も見当たらなかった。それは当然でとてもではないが引いてでも上がって来れる状況ではない。

 来宮で新丹那トンネルの入口を見たかったのだが残念ながら無理だった。有名なホテルや会社の保養施設などを眺めながら上っていくと“自然郷”というエリアがあるが、谷の向こうの建物が凄い。建物の倍もの柱を土台にした別荘が沢山ある。こんな急斜面に建てなくてもと思ってしまう。

 伊豆スカイラインを玄岳ICから韮山峠ICまで利用(料金100円)する。伊豆スカイラインは昭和37年開通というから東京オリンピックの2年前で、東名・名神が全通したやはり2年前である。東名は様々な理由をこじつけて無料開放を先延ばしにしているが、伊豆スカイラインはどんな理由で料金をまだ徴収しているのだろう。まあ安いからいいか。
 最初の展望所で目にする円形の建物はつぶれたドライブインと思ったが、熱海と結ぶケーブルカーの駅の廃墟だった。クイズにすれば良かったかなと思う。眼下にある池は『氷の池』といい、昔はこの池の水が凍ったものを切り出して夏まで保存していたのだそうですが、これからはもう無理でしょうね。

 富士箱根CCの中を走る。ひたすら下る道からの展望は素晴らしい。回り込むと『南箱根ダイヤランド』という4500区画もある巨大な別荘地である。といっても通過してみると斜面を利用した巨大な住宅団地のようで普通の生活環境だった。定住者も増えているという。丹那盆地から眺めると山全体が建物で覆われているように見えた。
 
 その丹那盆地は本当にお盆のように丸い平地なのが面白い。明治の初めにこの地で酪農を始めたのが日本の酪農の先駆けの一つということです。ここには『丹那牛乳』という美味しい牛乳がある。『酪農王国オラッチェ』で飲むことができるが、その前に丹那断層に寄る。北伊豆地震で起きた断層を公園として公開しているのが面白いが、施設が古びていて、とてもではないが観光客や関心のある人々に観てもらえる状況ではないと思う。ここだけではないがこのような施設を造ったら年月の経過とともに痛んでくるのが当たり前なのに、それを補修するという予算は無いのだろうか。

 丹那盆地を一回りして『オラッチェ』をゴールにする。“酪農王国”と称するだけに乳製品をメインとして実に多彩な営業品目がある。残念ながらゴールした時刻が遅かったために空腹を満たすのに追われてレストランを利用するだけに終わってしまった。工夫を凝らしたレストランの料理も美味しかったが、地ビール、チーズ、バター、アイスクリーム、ケーキ、ジャム、ジュースなど全部自家製で味わってみたいものばかりあった。特に季節限定のパフェを食べてみたかった。


※4月15日(日)にOQM2006シリーズ戦の表彰式を兼ねた“全員集合”(参加者交流会)をゴール近くの「農村環境改善センター」で行いますので、ぜひお越しください。
⇒盛況でした。お集まりくださった皆さんに感謝いたします。表彰式のページへ


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