第29回 『秩父事件足跡ドライブ 123km』  第29回は、埼玉、群馬、長野県です。      

最初に・・・

  時々、コースネタに使っている、朝日新聞の土曜日版の『みちのものがたり』という連載で、『秩父困民党の進軍路』の記事があった。
秩父困民党については第33回風の巡礼で知ったのだが、その記事によると、秩父困民党が秩父で戦いに敗れた後、十石峠を越え長野に入り、JR小海線の馬流駅の近くで最後の戦いを行い、最後は、八ヶ岳山麓の野辺山原で四散したとのことで、馬流駅近くに秩父困民軍にまつわる碑などがあることが判った。 その足跡をたどるコースを作成した。

  DWR59、60に続く、"tough driving series"の第3弾で、この時期としては、距離が長めで約123kmあります。 クイズはアッサリ目にしていますが、国道は旧道を通るレイアウトで、村落の中を通るため、くれぐれも安全速度での通過をお願いしたい。
  スタート地点は、秩父・吉田にある『道の駅 龍勢会館』
風の巡礼で訪れた時は、秩父事件を題材にした映画『草の乱』のオープンセットがあったが、残念ながら撤去されていた。 映画の撮影のために復元された、秩父事件の中心人物の一人で、会計長を務めた井上伝蔵蔵の生家が「秩父事件資料館 井上伝蔵邸」として有料で一般公開されている。
  吉田と言えば、古い歴史をもつ手作りロケット花火を打ち上げる「龍勢」が有名だが、今回のテーマには関係ないのでパス!(笑)
  また、秩父周辺にはたくさんの秩父事件所縁の場所があるが、困民党が武装蜂起した下吉田・椋神社は風の巡礼で訪れており、今回は彼らの足跡を追うのがテーマなので、先を急ぐことにする。


  新聞の記事によると、彼らは秩父から矢久(屋久)峠を越えている。 当時の道は知る由もないが、永禄12年からある「千鹿谷鉱泉」を通るルートとした。 試走時は知らなかったのだが、帰宅後調べるとここで秩父事件の密談が行われた様である。 その様子を書いた文章がお風呂の入り口に掲げてあるらしい。 この道で正解だったと思う。


  矢久(屋久)峠を越えて群馬県に入り、十石峠街道(国道462号)に下る。 下る道が苔むしており、いい雰囲気。 彼らもこの道を下ったのだろうか・・・? 車ではややスリッピーなので慎重に下ってください。


  十石峠街道(国道462号、途中から299号)も、現在の道は蛇行する神流川を避けるトンネルや橋脚でかなり道路改良が行われているが、少しでも当時の道に近し道を走りたくて、極力旧道を通ることにした。 もしかして、秩父事件に関係する場所があるかもと思いながら・・・。 記事に掲載された地図に示された進軍路も細かく屈曲を繰り返しているので、旧道が当時の道なのだろう。
旧道は、道幅も狭く、村落の中を通るので、住民優先で、安全運転で走り抜けてもらいたい。

  残念ながら、秩父事件にまつわる場所は無かったが、クイズQ−Dのバス停のすぐそばに、この道が昔、主要道であったことを示す案内板があった。 十石峠を越えて佐久方面から、塩之沢峠を超えて下仁田方面から訪ねて来る人々を迎えていたのだろう。


  十石峠に向かうには、国道299号と林道・矢弓沢線の2つのルートがある。 DWRでは2度(DWR13、31)十石峠に抜けたが、2度とも国道は通行止めで、林道を走っている。 で、今回も国道は、12時から13時の間を除く時間帯が工事で通行止めであった。 今回は国道が通行止めでなくても、林道を走る計画であった。 理由は・・・。


  十石峠で一息入れよう。 多分、彼らもそうしただろう。 Taka's Drive Rally(TDR-11)でも逆走で十石峠を越えている。その時を含めて、過去3回、峠にある展望台に上がっている筈だが、周辺の木々が成長して、眺めが少し悪くなっているように感じる。


  峠を越えて佐久穂の町へ下る。 群馬側は、屈曲が多くきつい坂道だが、長野側は屈曲が少なく、すぐに直線的な道になる。 流石に平均高度が日本一の県である。

  下る道(武州街道)も、勿論旧道を走る。 ありました、秩父事件にまつわる所が。 クイズにしているので、現地で確認してください。


  佐久穂からは、記事の地図では国道141号を走っている様だが、旧道っぽい県道2号を走ることにする。 この道は、小海線に沿って走っているので、その姿を見ることもできる。


  小海線沿いにある『秩父困民党散華の碑』に立ち寄る。 ここが10月31日から始まった秩父事件の組織的戦闘が終わった場所の東馬流古戦場(天狗岩)である。 11月9日朝、菊池貫平総理と坂本宗作・村竹茂市らが率いる一隊が、この場所で高崎鎮台兵と遭遇し、最後の戦闘を繰り広げた。 死者13名を出し、近隣住民の女性ひとりも流れ弾に当たって死亡した。  この後、野辺山原まで落ちのび、困民軍は四散した。

  大きな碑の横は、菊池貫平・井出為吉の像だそうだ。 碑にはこの地で亡くなった13名の内、判明した6名の名前が刻まれている。 丁度、事件から100年目の昭和59年11月に佐久秩父事件百周年顕彰実行委員会により建てられたものである。

  小海線・馬流駅近くに佐久での戦で本陣とされた井出直太郎の屋敷があり、「秩父事件本陣跡」という表札が門扉にある。
また、線路の東には、菊池寛平の孫らが建立した佐久での秩父事件戦死者の墓や、流れ弾で亡くなった住民(井上ジャウ)の墓もある。
秩父事件戦死者の墓には、『秩父暴徒戦死者之墓』と書かれている。孫らが建立したのにもかかわらず・・・。 建立された昭和8年(事件後50年)では、こういう認識だったのだろう。側にある、その約40年後に立てられた小海町教育員会の案内板の最後の説明文に納得させられる。

  小海駅から小海線から離れ、県道2号線をそのまま進み、南相木村に入る。 北相木村との境に「不戦の像」がある。 像の説明板には、【過ぎし戦いの日、ここ別れの松の下で、征途につく若者たちが、万感を胸にいだいて、愛する家族や村人に別れを告げ、その多くが帰らぬ人となった。 この尊い犠牲を決して無にしてはならないと「不戦の像」を建てる】とある。
長野県の佐久から秩父事件に関与し、軍隊・警察に検挙された者の総数558人の内、南相木村が200人、北相木村が184人と圧倒的に多い。 このため、この不戦の像も秩父事件に関係していると思い、立ち寄ったのだが、日露戦争の話でした・・・(^-^;
ただ、秩父事件に関与した人たちも、この別れの松を見ながら村を出て行ったのに違いない。
今は、立派な県道が通っているが、当時は寂しい村はずれだったのだろう・・・。


  一山超えて、再び小海線沿いに出る。 試走時、トンネルの手前から旧道に入った。 南相木村の方は道幅は狭いが、問題なく走れたのだが、南牧村に入った途端、廃道の一歩手前の状態になり、両側からは容赦ない草洗車で、路面からも草が生え掛かっていた。 戻るに戻れず完走したが(笑)、迷うことなくキャンセルとし、素直にトンネルを抜けた。 (写真は、その時の状況だが、写真が撮る余裕ができた時の草の状態です・・・(^-^;)


  新聞記事の地図では、秩父軍は国道141号と小海線の間を野辺山に向かっているのだが、相当する道がないので、国道141号から県道68号に入り、小海線沿いに野辺山に向かう。 
日本一高い場所にある駅の野辺山駅、パラボラアンテナが並ぶ野辺山宇宙電波観測所などを横目で見ながら先に進む。それらは、当時には無かったから(笑)


  八ヶ岳を望める平沢峠展望台をゴールとした。 彼らは八ヶ岳山麓の野辺山原で四散したが、最後は、八ヶ岳を見上げながら、思いを遂げられなかった無念さをかみしめたのだろう・・・。
トイレがある場所・・・
スタート、1CP、2CP(恐竜センター)、5CP、8CP(再スタート)、FCP
食事ができる場所・・・
2CP(恐竜センター内) 12図先『道の駅 上野』  26図先八千穂駅、28図先小海駅周辺にあり
≪コースレイアウト≫

《開催要領》   
※今回は、距離計測の違いで、『ダンガンクラス』と『エンジョイクラス』、『ドライブクラス』を
設けました。
  ◇エンジョイクラ ス:各CP間の距離を100mの位までkm単位で解答(10mの位は四捨五入)
              してください。     誤差0.1km毎に1点減点です。
  ◇ダンガンクラス:各CP間の距離を10mの位までkm単位で解答(1mの位は四捨五入)
              してください。     誤差0.01km毎に1点減点です。
  ◇ドライブクラス:
       各CP間の距離が、下記のどの範囲に入るかを答えてください。
        詳細は、クイズの資料をみてください。
          〜7km〜10km〜13km〜16km〜   
    
尚、下記11.注意事項の(4)は、ダンガンクラスのみが対象となります。
また、優勝者には記念品をお送りしていますが、エンジョイクラス、ドライブクラスの参加者が、ダンガンクラスの参加者の1/5以上ある場合に、それぞれのクラスが成立するものとして、優勝者の方に記念品をお送りします。
1.コース: 埼玉県秩父市吉田 『道の駅 龍勢会館』  〜  長野県南佐久郡南牧村 『平沢峠展望台』  約123km
2.試走車: 車種=スズキ SX4 (オートマチックミッション 1名乗車)
タイヤ=ダンロップ ルマン4 205/60R16
距離計測器=永井電子機器ウルトラスピードメーターMODELNo.4020(1m計測)
走行=制限速度+α(一般車の流れ) キープレフト完全グリップ
走行日=2017年 9月 9日   天候=晴れ  路面状況=ドライ
3.基準距離: スタート〜OD=5.857 km
4.開催期間: 2017年 9月 16日(土) 〜 2017年 11月 26日(日)
5.応募締切り: 2017年 11月 30日(木) 郵送の場合消印有効
6.結果発表: 2017年 12月 10日(日)予定
7.成績: 問題の解答の正誤により、誤答の場合あらかじめ決められた減点を与え、その減点合計の少ない順に順位を決める。
同点の場合は、距離誤差の少ないチームとする。
距離誤差も同点の場合は、解答提出の早いチームとする。
解答提出日も同日の場合、走行日が早いチームとする。
8.参加費: 無料
9.解答の提出: 提出方法=所定の解答用紙に記入し、郵送もしくはメールで。
郵送の場合の提出先=E−mailで、お問い合わせ下さい。


※メールで解答を頂いた場合、インターネット上の何らかのトラブルで届かない場合もあります。 解答のメールが届き、解答を受理した場合は、受理メールを返信しますので、ご確認ください。
もし、解答を送られてから1週間が過ぎても受理メールが届かない場合は、問い合わせをお願いします。

また、郵送の場合もメールアドレスの記載がある場合は、解答が届いた旨をメールでお知らせします。
10.質問等問合せ先: E−mail=Chobi-chan@mx6.ttcn.ne.jp
    メールアドレスは、先頭の「c」を小文字の「c」に訂正して下さい。
尚、質問に対しては即答はせず、回答の必要があると判断した内容について公式通知にて公開する。公式通知発行前に参加済み、又は解答提出済みの参加者がいる場合でも、考慮しないものとする。参加者はこれを了承したものとする。
11.注意事項: (1)当ドライブラリー(以下DR)に参加中に、万一、事故等のトラブルにあっても、作成者、主催者は、一切責任を負わない。
また、参加者は道路交通法及びその他の諸法令を遵守する義務を負い、社会常識等に反した行動は、断じて取らないようにする事。 参加者は、その旨を了承し、参加したものと判断する。
(2)当DRの夜間走行は、禁止する。クイズが解けません。
(3)工事や災害による通行止めがあった場合、参加者全員がその区間を通過できない場合は、その区間をキャンセルとする。1名でも通過できた場合は、成立とする。この場合、その区間の不通過者の減点は、通過者の内の最大減点とする。
(4)このコースはドライブラリープロジェクトが開催する ドライブラリー選手権に登録予定です。 このコースの結果はドライブラリー選手権の結果に反映され、 参加者のお名前と成績がドライブラリー選手権のホームページで 公開される可能性があることを予めご了解ください。
万一、お名前の掲載に不都合がある場合は、匿名での掲載とさせて頂きますので、その旨をご連絡ください。 全く掲載を希望されない方はその旨をご連絡下さい。


コマ図  チェックポイント  クイズ (pdf書式)  


 解答用紙
  (pdf書式)  
(Excel書式)
  

公式通知  公式通知−3(2017.11.8  11.12追記あり 11.14追記あり) 公式通知−2(2017.9.23) 
          公式通知−1(2017.9.18  9.26訂正あり




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正解と解説(pdf形式)

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